《ハワイの祝日》1月第3月曜日/マーティン・ルーサー・キング・ジュニアデー

 

「I have a dream. 」

“私には夢がある。”という演説や、マーティン・ルーサー・キングという名前は、誰でも一度は耳にしたことがあるでしょう。

若い頃からアメリカの人種問題に真摯に取り組み、「白人と黒人の扱いを平等に」という公民権運動のリーダーとして活動。その生涯をかけてアメリカの法律を塗り変えたキング牧師の功績は今なお語り継がれていて、アメリカの歴史を語る上で欠かせない重要な人物ですよね。

そのキング牧師を称える日として、ハワイ(アメリカ各地)では毎年1月の第3月曜日が祝日となり、ワイキキではキング牧師を称える盛大なパレードが開催されます。

今回はそのパレードの様子とともに、キング牧師の言葉と夢について考えてみましょう!

 

 

◆キング牧師とは何をした人?

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アメリカでは昔、といっても1960年代頃まで、肌の色による人種差別がありました。約50年前と考えると、そう遠い昔の話しではないですよね。

キング牧師は1960年代、当時26歳の若さでありながら、アフリカ系アメリカ人に対する差別をなくすよう、デモや講義を続けていました。その時代、バスの中で黒人は白人に席を譲らなくてはならないという法律までもが存在していたのです。

キング牧師が行うデモは全く暴力や暴動のない平和的な方法だったのに、“黒人”というだけで罰せられたり、投獄までされてしまいました。

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長年、多くの苦悩や困難がありながらも、キング牧師がリーダーとなり「全ての人種の人々の平等を約束する法律を制定してほしい」と議会に訴えると、20万人以上の人々がワシントンDCに集まりました。これが1963年3月のワシントン・マーチです。

そしてその場で、あの有名な「I have a dream.」の演説がされたのです。今日でもマーティン・ルーサー・キング・ジュニア・デーには、アメリカの学校などでキング牧師の言葉を学び、人種差別や平等についてを考える授業が行われるそう。

難しい問題ではありますが、家族や友達みんなで一緒に平和について考える日やその機会があるというのは、素晴らしいことですよね。

 

 

◆パレードの様子

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キング牧師の勇気と功績を記念してのパレードは、堅苦しいものではなくって実に和やか。ワイキキのメインストリートであるカラカウア大通りを、さまざまな団体がゆっくり練り歩いていきます。

 

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ちなみにキング牧師の誕生日は1月15日。その日に最も近い日を、ということで1月の第3月曜日に制定されたんですね。

 

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アメリカ本土だとパレードも式典でも、黒人色がもっと強いそう。ハワイは多人種のため、グループごとでも様々な人種の人が見られました。

 

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アメリカ初の黒人の大統領となったオバマさんは、ハワイ生まれ。2人の写真が並んでいます。キング牧師の夢が叶ったようにも思えて、思わず涙が出そう。

 

 

 

— 私には夢がある。それはいつの日か、私の4人の幼い子どもたちが、肌の色によってではなく、人格そのものによって評価される国に住むという夢である。(“I have a dream” 演説より)

アメリカの歴史に名を残し、偉大な功績を残したキング牧師。

特にハワイは世界でも珍しく、様々な人種が集まる場所。グループ1つ1つを見ても、いかにハワイの人たちが人種の違いに違和感を覚えていないか、ということが感じられますよね!

 

毎年1月の第3月曜日はキング牧師の言葉を思い出し、世界の人種問題や差別、平和についてをあらためてじっくり考える日にしてはいかがですか?

 

 

 

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